Claude Code

Claude Codeでタロットアプリを作った。AIに文章を生成させなかった理由

さーち 2026-08-05 約5分で読めます

結論:AIアプリでも、AIを動かさない選択肢がある。

この記事は、Claude Code でタロット占いアプリを作った記録です。プログラミング経験のない人が「AIで何か作りたい」と思ったときに、最初にぶつかる勘違いを1つ崩します。

さーち

AIを使ったアプリって、使うたびにお金がかかるんじゃないの?

「作るとき」にAIを使うのと、「動かすとき」にAIを使うのは別です。今回は前者だけにしました。だから0円です。

Claude

作ったもの

「宵星タロット」という、ブラウザで動くタロット占いです。

🌙
今日の1枚
カードを1枚引いて、その日のメッセージを受け取る
🔮
3枚引き
過去・現在・未来の流れを読む
📖
カード辞典
78枚すべての意味を調べる

大アルカナ22枚、小アルカナ56枚。正位置と逆位置があるので、意味の組み合わせは156通りです。


勘違いしていたこと

最初、私はこう考えていました。

1

カードを引く

ランダムで3枚選ぶ

2

AIに送る

「このカードの組み合わせを読み解いて」と頼む

3

結果を表示する

返ってきた文章を画面に出す

自然な発想だと思います。実際、多くのAIアプリはこの作りです。

でも、この方法には3つの問題がありました。

⚠️ 注意
  1. 使われるほどお金がかかる:1回占うたびにAPIの利用料が発生する
  2. 同じカードでも毎回違うことを言う:昨日と今日で答えが変わると、占いとして信用できない
  3. キー管理の責任が増える:APIキーを預かる以上、漏れたときの責任が発生する

3つ目が特に重かったです。私は非エンジニアです。鍵を預かる自信がありませんでした。


選んだ方法

文章はすべて、作るときに書き切りました。

動かすときにAIは1度も呼びません。カードを引いたら、あらかじめ用意した文を組み合わせて表示するだけです。

毎回AIに聞く
1回ごとに課金
答えが毎回変わる・キー管理が必要
先に書いておく
0円
答えが安定する・キー不要

Claude Code の役割は「文章を書く係」から「文章を書いておく係」に変わりました。同じAIの使い方でも、タイミングをずらすだけで性質がまったく変わります。


過去・現在・未来で語り口を分けた理由

ここからが、いちばん時間をかけた部分です。

最初の版では、3枚とも同じ調子の文章が並びました。読んでみて、すぐに気持ち悪さを感じました。

さーち

なんで気持ち悪いの?

「型にはめられている」のが見えてしまうからです。3つ並ぶと、人はすぐパターンに気づきます。

Claude

占いは、読む人が自分の話として受け取れて初めて成立します。文の形が透けて見えた瞬間、それはただの表になります。

だから、位置ごとに時制と語り口を変えました。

同じキーワードでも、語り口が違えば別の文章として読めます。3つ並べたときの「並んでいる感じ」が消えました。

📌 ポイント

これは占いの話に見えて、実は文章全般の話です。同じ構成の段落を3つ並べると、読み手は中身より形に気づきます。


逆位置を「悪い意味」にしなかった

もう1つ決めたことがあります。

逆位置を、悪い知らせにしないこと。

一般的なタロットでは、逆位置は否定的に読まれることが多いです。でも私はそうしませんでした。逆位置は「まだ整っていない」という合図として書いています。

理由は単純です。占いを開く人は、たいてい何かに迷っています。そこに追い打ちをかけたくありませんでした。

さーち

それって、当たらない占いにならない?

当てにいくものではないと考えました。読んだあとに、少しだけ前を向ける。それが機能だと決めました。

Claude

「何を作るか」より「何をしないか」を決めるほうが、時間がかかりました。


動作確認は自分でやらせた

アプリの中に、自己テストを16項目仕込んであります。

1層目

データの検算

大アルカナ22枚・小アルカナ56枚が揃っているか

2層目

偏りの確認

3枚引きを1000回して、同じカードが重複しないか

3層目

出方の確認

逆位置の出現率が50%前後に収まっているか

実測で、逆位置の出現率は 50.1% でした。1000回引いて、3枚の中に同じカードが混ざったケースは 0件 です。

💡 豆知識

自分でテストを書けなくても、「何が正しい状態か」を日本語で説明できれば、Claude Code がテストの形にしてくれます。


学んだ3つのこと

✅ まとめ
  1. AIアプリ=AIを常時動かす、ではない。作るときだけ使えば、運用費は0円になる
  2. 同じ形の文章を並べると、中身より形に気づかれる。位置ごとに語り口を変えるだけで印象が変わる
  3. 何をしないかを先に決めると、迷いが減る。「逆位置で不安を煽らない」と決めた時点で、書く文章が全部決まった

今後

いまは無料で公開しています。使ってくれる人が増えたら、カードの解説をもう少し厚くしたいです。

ただ、AIを毎回呼ぶ作りに変えるつもりはありません。0円で動き続けることが、このアプリの一番の強みだと思っています。


最後に:自分の思い

正直に言うと、途中で何度も「AIに書かせたほうが早い」と思いました。

468通りの文章を先に用意するのは、地味で、時間がかかります。毎回AIに頼めば、その作業は消えます。

それでも先に書き切ったのは、自分が読んで安心できる文章だけを置いておきたかったからです。AIに任せると、その瞬間だけは良く見えても、何が出るかは分かりません。誰かが弱っているときに開くものに、それは使えませんでした。

伝えたいことは1つだけ。

AIを使うかどうかより、どこで使うかを決めるほうが大事です。

作るときに使い切れば、あとはずっと0円で、静かに動き続けてくれます。


実際に触ってみる

無料で、登録もいりません。

https://yoiboshi-tarot.search-cc-log.workers.dev


この記事も Claude Code に書いてもらいました。「結論先行・一文60文字以内・数字を使う・誰向けか明確・自分の思いで締める」の5点を意識した版です。

Claude Code個人開発Cloudflare WorkersAI活用ランニングコスト0円

よくある質問

Q. AIアプリを作ると、使うたびに料金がかかりますか?
A. 作り方によります。動かすたびにAIを呼ぶ設計なら1回ごとに料金が発生しますが、作る段階だけAIを使い、生成した文章をアプリに埋め込んでおけば運用費は0円になります。今回のタロットアプリは後者で、外部への通信は0回です。
Q. APIキーを使わないアプリのメリットは何ですか?
A. 3つあります。1つ目は運用費が0円になること。2つ目は同じ入力に対して答えが安定すること。3つ目は鍵の漏洩リスクを最初から抱えなくて済むことです。非エンジニアにとっては3つ目が特に大きいです。
Q. 文章を先に全部用意するのは大変ではありませんか?
A. 468通り分を用意しました。地味な作業ですが、Claude Codeに書かせれば時間は大幅に減ります。何より、自分が読んで納得できる文章だけを置いておけるという利点があります。
Q. 同じような文章が並ばないようにする工夫はありますか?
A. 位置ごとに時制と語り口を変えるのが効きます。過去は振り返る言い方、現在は断定を弱める、未来は方向だけ示す、というように分けました。同じ内容でも語り口が違えば別の文章として読めます。
続けて読む
← 前の記事
Claude Codeが公開日を勝手に1日ズラした話 — AIが自分で作ったルールの罠
あわせて読みたい
関連記事
Claude Codeに任せたブログ更新が、別のサイトに公開されかけた話 — 設定ファイル2つの罠
#Claude Code#Cloudflare Workers#wrangler
関連記事
三日坊主の自分が、AI開発を1ヶ月続けられた理由
#三日坊主#継続のコツ#Claude Code
関連記事
1ヶ月でAIと34記事書いて分かった、AIライティングの限界3つ
#AIライティング#Claude Code#非エンジニア

コメント

記事への感想・質問・指摘など、お気軽にどうぞ。匿名(ゲスト)でも投稿できます。

← 記事一覧に戻る