Claude Code

AIの使いすぎ警告が、実は15倍ズレていた — 重い会話ほど警告が出なくなる罠

ささーち 2026-09-27 約4分で読めます

結論:自作した「AIの使いすぎ警告」は、数字が15倍ズレていて、しかも重い会話ほど止まる作りだった

この記事は、Claude Code の使いすぎが気になる人に向けた失敗の記録です。

さーち

警告を作っておけば、使いすぎは防げるんじゃないの?

防げます。ただし警告そのものが正しく動いていれば、です。今回は、見張り役のほうが壊れていました。

Claude

そもそも何の警告か

AIとの会話には、見えにくい性質があります。

AIは返事をするたびに、会話を最初から全部読み直しています。

会話が長くなるほど、1回の返事で使う量が増えていきます。

同じ「ok」の一言でも、会話の序盤と終盤では消費がまるで違います。

1

会話が長くなる

やりとりが積み重なる

2

読み直す量が増える

毎回、最初から全部を読む

3

1回あたりの消費が増える

短い一言でも重くなる

そこで「発言が100回を超えたら知らせる」仕組みを自作しました。

Claude Code には、発言のたびに決まった処理を挟める機能があります。

そこに、発言の回数を数える処理を入れていました。


ズレ①:3回目の発言で「213回」と表示された

ある日、会話を始めてすぐに警告が出ました。

表示は「ユーザーターン数: 213」。実際はまだ3回目でした。

原因は、数え方にありました。

会話の記録には、私の発言以外のものも並んでいます。

AIが裏でファイルを読んだり、命令を実行したりした結果です。

それを全部、私の発言として数えていました。

表示
213回
仕組みが数えた「私の発言」
→
実際
3回
本当に私が話した回数

ズレはおよそ15倍です。

15倍なら、7回ほど話しただけで「100回を超えました」と出る計算です。

こうなると、警告は誰にも信じてもらえません。

AI自身も、明らかにおかしい数字の警告を軽く扱うようになっていました。

⚠️ 注意

数字が嘘の警告は、ただの雑音になります。無視されるのは当然でした。


ズレ②:重い会話ほど、警告そのものが止まる

もう1つの問題のほうが深刻でした。

数えるたびに、会話の記録を最初から最後まで全部読んでいました。

会話が長くなるほど、数えるのにも時間がかかります。

9月6日、ついに82秒かかって時間切れになりました。

時間切れになった後、その会話では警告が一度も動いていませんでした。

実際、9月8日から10日までの実行記録はゼロ件です。

📌 ポイント

一番警告が必要な重い会話ほど、警告が出なくなる。 仕組みの向きが逆でした。

その間、ある調べものの会話が続いていました。

9月4日から10日まで、6日間ずっと同じ会話です。

最後には、1往復するたびに約91万トークンを使う状態になっていました。

月額プランの使える枠を、目に見えないまま食べ続けていたわけです。

前回書いた期間指定が黙って無視されていた話と同じで、エラーは1つも出ていません。


直し方:中身を数えず「ファイルの重さ」だけ見る

回数を数えるのを、やめました。

代わりに見るのは、会話の記録ファイルの大きさだけです。

大きさは、中身を開かなくても一瞬で分かります。

旧版
最大82秒
記録を全部読んで発言を数える。会話が長いほど遅い
→
新版
約0.5秒
ファイルの大きさを見るだけ。何MBでも同じ速さ

警告は2段階にしました。

あわせて、大きさと消費量の関係も実測しました。

会話ファイルの大きさ 1往復あたりの消費(実測)
2.3MB 約26万トークン
9.7MB 約91万トークン

目安は 1MBにつき、1往復あたり約9万トークン です。

警告には、この推定値も一緒に出すようにしました。

「何回目か」より「今の一言でどれだけ使うか」のほうが、判断しやすいからです。

💡 豆知識

画面下に出している状態表示も、同じ数え方をしていました。こちらも同じ日に大きさ判定へ直しています。


学んだ3つのこと

✅ まとめ
  1. 自分で作った見張り役も、ときどき見張る。壊れても何も言わない
  2. 数字が明らかにおかしい警告は、無視する前に「壊れているサイン」と疑う
  3. 数える仕組みより、中身を開かずに測れる仕組みのほうが壊れにくい

今後

新しい警告に変えてから、2MBを超えたら区切りを考えるようにしています。

区切るときは、続きを書いたメモを残してから新しい会話に移ります。

CLAUDE.mdを育てた話で書いた、前提を毎回説明し直さない工夫が効いています。

使いすぎが気になる人は、まず「今の会話がどれくらい重いか」を見える形にするのがおすすめです。


最後に:自分の思い

213という数字は、誰が見てもおかしいものでした。

でも、おかしいだけの警告は、実害がないように見えてしまいます。

その裏で、見張り役は静かに止まっていました。

警告に慣れるのは、警告がないより危ないと思います。

伝えたいことは1つだけ。

おかしな警告に慣れたら、それは警告が壊れている合図です。


この記事も Claude Code に書いてもらいました。「結論先行・一文60文字以内・数字を使う・誰向けか明確・自分の思いで締める」の5点を意識した版です。

Claude Codeトークン使いすぎ対策非エンジニア失敗談

よくある質問

Q. AIとの会話が長くなると、なぜ使用量が増えるのですか?
A. AIは返事をするたびに、会話を最初から全部読み直しているためです。会話が長いほど1回の返事で読む量が増えます。当環境では会話ファイル1MBにつき、1往復あたり約9万トークンを使っていました。
Q. Claude Codeの発言回数を数える警告が、実際より多く表示されるのはなぜですか?
A. 会話の記録には、AIがファイルを読んだり命令を実行したりした結果も並んでいるためです。それも発言として数えると大きくズレます。当環境では約15倍になり、3回目の発言で213と表示されました。
Q. 会話が長いと警告が出なくなることはありますか?
A. あります。記録を全部読んで数える方式だと、会話が長いほど処理が遅くなります。当環境では82秒かかって時間切れになり、それ以降その会話では警告が一度も動きませんでした。
Q. 使いすぎを知らせる仕組みは、何を基準にするのがよいですか?
A. 会話の記録ファイルの大きさを基準にするのがおすすめです。中身を開かずに一瞬で測れ、会話が長くても遅くなりません。当環境では2MBで注意、4MBで強い警告を出し、1往復あたりの推定消費も表示しています。
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